こんにちは。和盆日和、運営者の「S」です。
秋が深まると、神社の境内や街路樹で見かける黄金色の大イチョウ。空に向かって燃え上がるようなあの雄大な姿を、手元の小さな鉢の中で再現できたら素敵ですよね。「盆栽でイチョウを育ててみたいけれど、どんな形を目指せばいいの?」「枝が真っ直ぐに伸びすぎてしまって、どう整えればいいか分からない」そんな風に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実際にイチョウ盆栽を育ててみると、他の樹種とは少し勝手が違うことに気づかされます。枝が硬くなるのが早かったり、無理に曲げようとするとポキッと折れてしまったり…。実はイチョウには、数億年を生き抜いてきた「生きた化石」ならではの独特な性質があり、それを理解せずに松や真柏と同じ感覚で手入れをしてしまうと、なかなか理想的な樹形には近づけないんです。

この記事では、そんなイチョウ特有のクセや性質をしっかりと理解した上で、初心者の方でも挑戦しやすい樹形の種類や、失敗しないための剪定・針金かけのコツについて、私なりの経験も交えながら詳しくお話ししていきたいと思います。
記事のポイント
- イチョウ本来の美しさを引き出す代表的な樹形の種類と特徴
- 枯れるリスクを避けるための正しい剪定時期と「外芽残し」の法則
- 折れやすい枝を曲げるための6月限定の針金かけテクニック
- 葉を小さくして巨木感を演出するための葉刈りと培養管理のポイント
理想とするイチョウ盆栽の樹形と種類
イチョウという樹木は、太古の昔からその姿をほとんど変えずに生き残ってきた、非常に原始的で力強い植物です。そのため、盆栽として仕立てる際も、針金でぐるぐると複雑に曲がりくねらせるような芸をするよりは、その天に向かって直立する性質を素直に活かした樹形が好まれる傾向にあります。無理にねじ伏せるのではなく、イチョウが伸びたい方向へ導いてあげる。そんなアプローチが、結果として美しい樹形を作る近道になります。まずは、イチョウ盆栽における樹形作りの目標となる、代表的なスタイルとその魅力について深掘りしていきましょう。
- ろうそく造りの作り方と特徴
- 基本となる直幹の仕立て方
- 株立ちの魅力と構成の美学
- 乳イチョウが持つ古木の風格
- 初心者にも人気の高いミニ盆栽
ろうそく造りの作り方と特徴
イチョウやケヤキなど、箒(ほうき)状に枝が広がる樹種において、最も格式高く、かつイチョウの特性を最大限に活かせる樹形が「焔形(ほむらがた)」、通称「ろうそく造り」です。これは文字通り、静かに燃え上がるろうそくの炎のように、主幹から立ち上がった枝が、幹に寄り添うように斜め上方へとシュッと伸びていく姿を指します。
なぜこの形がイチョウに最適なのかというと、イチョウには「頂芽優勢(ちょうがゆうせい)」といって、てっぺんの芽が優先的に栄養を使ってどんどん上に伸びようとする力が、他の樹種に比べてもものすごく強いからです。また、枝を横に寝かせても、先端がすぐに空を向いて立ち上がろうとする「背地性(はいちせい)」も強烈です。そのため、松の盆栽のように枝を水平に広げたり、懸崖のように下げたりしようとしても、枝先がまた上を向こうとして不自然に曲がってしまい、樹形が乱れやすいんですね。
「ろうそく造り」は、この「とにかく空へ向かいたい!」というイチョウの自然で強力な欲求に逆らわず、むしろそのエネルギーを整えて強調するスタイルです。木に無理なストレスをかけないため、樹勢も維持しやすく、非常に理にかなった樹形だと言えます。

作り方としては、幼木の頃から芯を止めず、脇芽も強く横には張らせずに、鋭角に上へ上へと伸ばすように剪定を繰り返します。
鑑賞のポイント この樹形の真価が発揮されるのは、鮮やかな黄葉が散った後の冬、「寒樹(かんじゅ)」の姿になった時です。葉という装飾を脱ぎ捨て、鋭角に分かれた無数の細い枝が、一本の揺らめく炎のように空へ伸びるシルエット。その繊細さと力強さが同居した姿は、息をのむほど美しいものです。
基本となる直幹の仕立て方

「直幹(ちょっかん)」は、根元から樹芯(木のてっぺん)まで、幹が定規で引いたように一直線に垂直に伸びる、まさに盆栽の王道とも言える樹形です。神社の境内に何百年も立ち続けている御神木をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。一切の迷いなく天を目指すその姿には、独特の威厳と崇高な雰囲気があります。
イチョウはもともと真っ直ぐ育つ性質が強いので、直幹は比較的作りやすい樹形ではあります。しかし、単に棒のように真っ直ぐなだけでは「電信柱」になってしまい、盆栽としての美しさは生まれません。直幹で最も重要になり、かつ難しいのが、大地を鷲掴みにするような力強い「根張り(ねばり)」と、下から上へ行くにつれて徐々に幹が細くなっていく「コケ順(こけじゅん)」です。
どれだけ幹が太くて立派でも、足元が貧弱だと不安定に見えてしまいますし、巨木のスケール感が出ません。理想的な直幹を作るためには、種から育てる実生(みしょう)の段階で、地面に直角に伸びる太い根(直根)を切り詰める「軸切り」という処理を行うのがプロのテクニックです。これにより、根が横方向へ八方に広がるようになり、将来的に素晴らしい盤根(ばんこん)となって樹体を支えてくれます。直幹はシンプルだからこそ、ごまかしが効かない奥の深い樹形なのです。
株立ちの魅力と構成の美学
一本の太い幹で見せるのではなく、一つの根元から複数の幹が立ち上がる「株立ち」も、イチョウの優しい雰囲気にマッチした人気の高い樹形です。自然界でも、老木になると根元から「ひこばえ(ヤゴ)」がたくさん出てきたり、主幹が雷や腐食で失われた後に、残された周りの芽が育って、まるで小さな林のような姿を形成することがありますよね。株立ちは、そうした世代交代のドラマや、雑木林の静寂、生命の循環を感じさせてくれる情緒豊かなスタイルです。
盆栽として美しく見せるための構成ルールとして、基本的には3本、5本、7本といった奇数の幹で仕立てることが多いです(2本は「双幹」と呼びます)。その中で、最も太く背の高い「主幹」を一本決め、その周りに寄り添う「副幹」との間に、太さや高さの強弱(階層性)をつけることがポイントになります。全ての幹が同じ太さ・同じ高さだと、単調で人工的な印象になってしまうからです。
作り方としては、種を何粒か寄せて植える「寄せ植え」の手法もありますが、厳密な意味での株立ちは、一本の木を根元で切断し、そこから吹いてきた複数の芽を育てて作る「本株立ち」が理想とされます。根元がつながっているため、幹同士の統一感があり、年月を経るごとに根元が癒着して巨大な根盤となり、迫力が増していきます。
乳イチョウが持つ古木の風格
「乳イチョウ」というのは、特定の園芸品種の名前ではなく、長い年月を生きたイチョウの古木に見られる、ある特殊な生理現象を指します。樹齢を重ねた老木になると、幹や太い枝の途中から、鍾乳石や女性の乳房のような形をした突起物が垂れ下がってくることがあります。これを昔から「乳(ちち)」と呼び、安産や育児の信仰対象として崇められてきました。
植物学的には、これは「気根(きこん)」の一種だと考えられており、内部にはデンプンなどの栄養分が蓄えられています。地面に届けば根として機能することもありますが、空中でぶら下がっている姿そのものが、数百年の時を生き抜いてきた証であり、圧倒的な「古さ」の象徴なのです。盆栽の世界において「時代乗り(古色)」は何よりの価値ですが、実生から育てて自然に乳ができるのを待つには、私たち人間の寿命では到底足りません。
そのため、盆栽として流通している乳イチョウの多くは、すでに乳が発生している親木から枝を採取し、「挿し木」や「取り木」を行うことで作られています。親木の「乳が出る」という形質(遺伝的性質)を受け継いでいるため、若木のうちから幹肌が荒れやすく、比較的小さな盆栽でも古木の風格を醸し出しやすいのが魅力です。もし園芸店で「乳イチョウ」と書かれた素材を見つけたら、それは将来有望な古木候補かもしれませんよ。
初心者にも人気の高いミニ盆栽
最近では、広い庭がなくても楽しめる、樹高20cm以下の「小品盆栽(しょうひんぼんさい)」や、さらに小さい10cm以下の「ミニ盆栽」としてイチョウを育てる方が急増しています。マンションのベランダや、日当たりの良い窓辺など、限られたスペースでも季節の移ろいを感じられるのが最大の魅力ですね。
「イチョウは葉っぱが大きいから、ミニ盆栽には向かないんじゃない?」と思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。後ほど詳しく解説する「葉刈り」というテクニックを使って、葉のサイズを小さくコントロールすることが可能だからです。むしろ、小さな鉢に対して太い幹、そして鮮やかに色づく葉という構成は、凝縮された自然のエネルギーを感じさせ、非常に愛らしいものです。
ミニ盆栽の場合、樹形を厳密な「ろうそく造り」や「直幹」にこだわらなくても、短く切り詰めた幹から数本の枝を出させる「ずんぐりむっくり」とした愛嬌のある姿(模様木風)で楽しむのもアリです。秋には小さな鉢いっぱいに黄金色が広がり、落葉した後も白い幹肌が冬の景色を作ってくれます。自分のライフスタイルに合わせて、気軽に始められるのもイチョウ盆栽の懐の深さと言えるでしょう。
参考記事:(ミニ盆栽の赤松の育て方と選び方!初心者でも枯らさないコツ)
イチョウ盆栽の樹形を整える手入れ
美しい樹形は、ただ鉢に植えて水をやっているだけでは決して完成しません。特にイチョウは成長のスピードが早く、放っておくとあっという間に枝が伸び放題になり、樹形が崩れてしまいます。だからといって、適当にハサミを入れたり針金をかけたりすると、枝が枯れ込んだり折れたりするトラブルに見舞われることも…。
ここからは、イチョウの生理的な特性を踏まえた上で、樹形を美しく作り、それを維持するための具体的なプロの手入れ方法について、詳しく解説していきます。
- 剪定に適した時期と枝の処理
- 針金かけは6月のタイミングで
- 芽摘みで枝を増やすテクニック
- 葉刈りによる葉の小型化と効果
- 育て方で重要な水やりと肥料
- イチョウ盆栽の樹形作りまとめ
剪定に適した時期と枝の処理
イチョウの剪定において、これだけは覚えておいてほしい鉄則があります。それは「外芽(そとめ)残し」です。枝をハサミで切るとき、残す枝の先端にある芽が、幹の中心から見て「外側」に向いていることを必ず確認してから、その芽の少し上で切るようにしてください。
なぜなら、新しく伸びる枝は、残された一番先端の芽から伸びる性質があるからです。もし「内芽(内側に向いた芽)」を残して切ってしまうと、新しい枝は幹の方へ向かって伸びていき、他の枝と交差したり(交差枝)、幹を突き刺すような形(逆さ枝)になったりします。これは見た目が悪いだけでなく、木の内側の日当たりや風通しを阻害し、害虫の温床になる原因にもなります。外芽を残すことで、枝は放射状に広がり、理想的な樹冠を形成していくのです。

太い枝を切り落としたり、全体のバランスを大きく修正する「強剪定」は、イチョウが休眠している冬(11月〜2月頃)に行うのがベストです。葉が落ちているので枝ぶりがよく見え、不要な枝(忌み枝)の判断がしやすいためです。また、冬は樹液の流動が少ないため、木への負担も最小限で済みます。
傷口のケアは必須 イチョウの枝は肉質で水分が多く、切り口が自然に塞がる(肉巻きする)のが比較的遅い樹種です。太い枝を切ったまま放置すると、そこから雑菌が入って幹が腐ったり、水が抜けて枝が枯れ込んだりすることがあります。剪定後は必ず「癒合剤(トップジンMペーストやカットパスターなど)」を塗布し、傷口を保護することを習慣にしてください。
針金かけは6月のタイミングで
ここが、イチョウ盆栽作りで最も失敗しやすく、かつ重要なポイントです。イチョウの針金かけには、他の樹種にはない厳格な「タイムリミット」が存在します。それは、新芽が伸びてまだ緑色をしている「6月上旬〜中旬」の、ほんのわずかな期間です。
松や真柏、あるいはカエデなどの一般的な盆栽では、枝がある程度固まって木質化してから針金をかけることが多いですが、イチョウでそれをやると大失敗します。イチョウの枝は、茶色っぽく木質化して「白い枝」になってしまうと、急速に硬化し、弾力性を失います。この状態で曲げようとすると、ミシミシとたわむことなく、ガラス細工のように一瞬で「パキッ」と折れてしまうのです。これは細胞壁のリグニン化が急速に進むためと考えられます。
したがって、枝を曲げて樹形を作りたい場合は、まだ水分をたっぷりと含んでいて、柔軟性のある「緑の枝」のうちに作業を完了させなければなりません。関東地方の基準で言えば、6月に入ったら毎日枝の状態をチェックし、少しでも白くなり始めたら「もう手遅れに近い」と思ってください。

| 枝の状態 | 色 | 特徴 | 針金かけ |
|---|---|---|---|
| 新梢(Green Wood) | 緑色 | 水分が多く柔らかい。折れにくい。 | ◎ 適期(6月) |
| 木質化後(White Wood) | 白〜茶色 | 非常に硬く脆い。曲げると折れる。 | × 不可 |
実践のコツ:緑の枝は非常にデリケートです。針金は銅線ではなく、当たりの柔らかい「アルミ線(できれば紙巻き)」を使用しましょう。食い込みが早いので、秋には一度外すか、食い込み具合をこまめにチェックする必要があります。
芽摘みで枝を増やすテクニック

イチョウは放っておくと、枝先だけがひょろひょろと長く伸びてしまい、枝数の少ないスカスカな樹形になりがちです。これを防ぎ、小枝を増やして密度の高い樹冠を作るために行うのが「芽摘み(めつみ)」です。
作業の適期は、新芽が伸び出して葉が開き始める春(4月〜5月頃)です。新しく伸びてきた緑色の茎(新梢)を見つけたら、基部の葉を1〜2枚(あるいは一節分)残して、その先の柔らかい部分を指先やハサミで摘み取ります。
植物には、先端の芽(頂芽)がある限り、そこから成長ホルモン(オーキシン)が出て、下の脇芽の成長を抑え込む「頂芽優勢」というシステムが働いています。芽摘みによって強制的に頂芽を除去すると、この抑制が解除され、行き場を失ったエネルギーが残された葉の脇にある芽(腋芽)に回ります。その結果、眠っていた芽が動き出し、一本の枝が二本に分かれる「分岐」が起こります。ろうそく造りのような、繊細な枝先を作るためには、この春の芽摘みを毎年根気よく繰り返すことが何よりも重要です。
葉刈りによる葉の小型化と効果
「イチョウの葉は大きすぎてバランスが悪い」と悩んでいる方にぜひ試していただきたいのが「葉刈り(はがり)」です。これは、新芽が固まった6月頃に、葉を一度切り落とすテクニックです。全ての葉を刈る「全葉刈り」や、大きな葉だけを刈る方法があります。
原理としては、一度葉を失った樹木は、光合成をするために急いで新しい葉(二番芽)を出そうとします。しかし、春の最初の芽吹きに比べて準備期間や蓄積養分が少ないため、二回目に出る葉はサイズが小さくなる傾向があります。これを利用して、葉の大きさをコントロールするのです。
また、葉刈りを行うと、普段は葉の陰になって日が当たらない幹の内部や枝元にも日光が届くようになります。すると、幹から直接新しい芽が吹く「胴吹き(どうぶき)」が誘発されやすくなり、間延びした枝の作り直しや、古木感の演出に役立ちます。ただし、葉刈りは木にとって大きな負担となる荒療治です。樹勢が弱っている木や、植え替えをしたばかりの木には絶対に行わないでください。健康で元気な木だけに行うのが成功の秘訣です。
育て方で重要な水やりと肥料

イチョウを枯らしてしまう原因のナンバーワンは、間違いなく「水切れ」です。イチョウの葉は扇形で表面積が広く、さらに葉の厚みもあるため、蒸散(葉から水分が逃げること)の量が非常に多い樹木です。また、根の成長も旺盛で、水をぐんぐん吸い上げます。
特に、土の量が少ない小品盆栽やミニ盆栽では、夏場の直射日光に当たると鉢の中の水分があっという間に蒸発してしまいます。一度ひどい水切れを起こして葉がチリチリになり、落葉してしまうと、そのシーズンの成長は完全にストップします。最悪の場合、枝枯れを起こしたり、そのまま木全体が枯死することもあります。
夏場(7月〜9月)は、朝と夕方の最低2回、乾きやすい場合は3回たっぷりと水を与えてください。日中留守にする場合は、鉢の下に水を入れた受け皿を置く「腰水(こしみず)」や、自動灌水機などで対策することをおすすめします。
肥料については、イチョウは「肥料食い」と言われるほど養分を好みます。春の芽出しから梅雨入り前までは、「油かす」などの固形有機肥料を月1回程度与え、しっかりと枝葉を育てましょう。もし実を楽しみたい場合(メス木の場合)は、花芽分化が行われる夏前(6月頃)に、チッ素分を控えて「リン酸(骨粉など)」が多い肥料に切り替えると、実つきが良くなります。逆に、秋に肥料を与えすぎると、紅葉が濁ったり遅れたりすることがあるので、美しい黄葉を楽しみたい場合は、秋口の肥料は控えめにするのがコツです。
イチョウ盆栽の樹形作りまとめ
ここまで、イチョウ盆栽の樹形作りについて、適した種類や具体的な手入れ方法を深掘りしてきました。最後に、これだけは押さえておきたい重要ポイントをまとめておきましょう。
- 樹形選び:無理に曲げず、イチョウの直立性を活かした「ろうそく造り」や「直幹」を目指すのが最も自然で美しい。
- 剪定の鉄則:太い枝の剪定は冬に行い、必ず「外芽」を残して枝を外へ広げることで、交差枝や忌み枝を防ぐ。
- 針金の適期:枝が白く硬化すると折れるため、新芽が緑色の「6月(緑の枝)」のタイミングを絶対に逃さない。
- 日々の管理:夏場の水切れは致命傷になるため徹底的に防ぎ、春の芽摘みと初夏の葉刈りで小枝と葉のサイズをコントロールする。
イチョウは「生きた化石」と呼ばれるほど生命力に溢れ、環境適応能力も高い樹木です。最初は枝が暴れて思い通りにいかないこともあるかもしれませんが、その「空へ向かって真っ直ぐ伸びたい」というイチョウの声に耳を傾けながら、焦らずじっくりと付き合ってみてください。

春の瑞々しい新緑、夏の力強い深緑、秋の鮮烈な黄金色、そして冬の静寂な寒樹。四季折々に全く違う表情を見せてくれるイチョウ盆栽は、あなたの生活にきっと豊かな彩りを与えてくれるはずです。数年、数十年とかけて、あなただけの黄金色の風景を、ぜひ鉢の上に作り上げてください。
※本記事で紹介した栽培方法は一般的な目安です。樹の状態や栽培環境によって最適な管理方法は異なりますので、日々の観察を大切にしてください。また、イチョウの保護や巨樹に関する詳細な情報は、環境省のデータベースなども参考になります(出典:環境省『巨樹・巨木林データベース』)。
以上、和盆日和の「S」でした。